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スニーカーのアッパーとソール。その素材色々を詳しくご紹介

こんにちは。靴のOEM商社「岡畑興産」のはなです。

 

靴はたくさんのパーツから成り立っていますが、その中でも基本となるのがアッパーとソール。

使用される素材によって見た目や役割が大きく変わってきます。

 

今回はスニーカーのアッパーとソールの素材の種類を、特徴なども交えて詳しく解説していきますよ!

 

 

 

 スニーカーの基本構造「アッパー」と「ソール」の役割とは

スニーカーをざっくりと分けると、足を覆う部分であるアッパーと地面と接地している部分であるソールとで成り立っています。

 

アッパーは優しく足を覆うことが求められると同時に、外的要因に対して耐久性が求められます。

動きによって良く伸びたり、衝撃から足を守るために引き裂きに強かったり、足の動きに合わせた適度な屈曲性が必要だったりします。

 

また雨の日に履いたら色が落ちた!とならないように、使用用途や環境によってさまざまな条件をクリアしなければなりません。

 

 

そしてソールは、どんな場所(地面)を歩くのか?どんな人が履くのかでそれぞれの目的や用途にあった種類のソール選びが必要です。

 

例えば、山登りには濡れた斜面でも滑りにくいゴムを使い、そしてスパイクに代わるようなゴツゴツした意匠を施したソールが適しています。

おしゃれに街を歩くならば薄くて軽くてデザインや色にこだわったソールのスニーカーを履きたいですよね。

 

 

では、実際にアッパーやソールに使われている素材について、次で岡畑興産目線の解説も交えながらご紹介していきましょう!

 

 

 

アッパーに使われている素材は?

 

スニーカーのアッパーには多種多様な素材が使われています。

天然皮革(レザー)、人工皮革、化繊メッシュ材、TPUフイルムなど、用途やデザインによってさまざまです。

 

 

天然皮革(レザー)

天然皮革(レザー)は動物の皮を使用した素材で、高級感以外に耐久性や衝撃に強いという特徴があります。

ただ重いのが難点で、足の筋力が弱い女性には少し疲れやすく感じるかも知れません。

 

そしてもう一つのデメリットは、色落ちがあるということ。

赤や青の天然レザーのアッパーに白いソールが付いているスニーカーを雨の日に履くと、白いソールに色が移ることが良くあります。

値段が高いだけに、そうなるとがっかりですよね。

 

岡畑興産
天然皮革の靴の輸入関税は一般的に言って、とても高いです。生産国や靴の用途、材料調達条件をクリアすれば特恵関税が適用されることもあるので、開発前に詳細を確認しましょう。

 

人工皮革(PU)

人工皮革(PU)とは、基材に特殊不織布を用いたレザーに似せた素材です。

さまざまな色、柄、厚みのバリエーションがあり、値段もレザーと比較して安価という特徴があります。

レザーと見間違うような人工皮革もあれば、プリントを施した高デザインのものなどがあり、デザインや好みにあったものを選ぶことができます。

 

履く上でのデメリットはあまり見当たりませんが、強いて言えばレザーと比べると足が蒸れやすいということです。

通気性のある人工皮革を使えばこれも解決できます。

 

人工皮革と合皮の違いとは?注意点やお手入れ方法もご紹介!でも詳しくご紹介していますので、是非参考にしてくださいね!

 

岡畑興産
人工皮革は生産ロットが多いため、少量の靴を作る時には余る覚悟で好みの材料を一から作らなくてはなりません。材料が余ること、時間も掛かることを想定して開発を進めましょう。そんな余裕がない場合は、人工皮革メーカーの在庫や定番の材料を使う必要があり、こだわりを捨てなくてはならないことも出てきます。

 

 

化繊メッシュ

人工皮革と同じくらいスニーカーのアッパーに使われているのが、メッシュと呼ばれる化学繊維です。

通気性が良く足が蒸れず、軽いので一般的なスニーカーにとても適しています。

さまざまな編み方のメッシュがあるので、デザイン性を発揮させることができる材料です。

 

デメリットとしては、強度が高くないことです。

もちろん繊維ですので、どこかに引っかければ切れやすいですし、足を守るという特性はありません。

ただ、靴を作る上ではメッシュの裏側に別の布を貼って強度を上げる工夫をしています。

 

岡畑興産
メッシュも人工皮革と同じように生産ロットがありますが、染める費用を負担することでロットを低くすることが可能です。レシピ通りに染めるのですが、ニュアンスカラーなどはぴったりの色出しをするのが難しいという難点があります。

 

 

TPUフィルム

TPUとは、熱可塑性ウレタンのこと。

アッパーは平たい材料をカットした複数のパーツを組み合わせて立体に縫製していきます。最近では縫うのではなく、TPU素材などのフィルム状の材料を用いて糊と熱と圧力でパーツ同士をくっつけていく「NO SEWタイプ」が多く市場に出ています。

 

NO SEWタイプのスニーカーはTPUフィルムという材料自体が軽く薄いので、ランニングなどの競技に向いています。

 

TPUフィルムなので、鋭利なものに引っかかったりするとスパッと切れてしまうため、山歩きや金属スパイクに触れる可能性があるような競技にはあまり適していません(厚くて強いフィルムもあるにはありますが…)。

岡畑興産
OEM商社として、このタイプのアッパーを採用するメリットは、縫うより機械で付けた方が早くたくさん作れることです。 たくさん作った場合は安くなりますが、熱圧着機の投資が必要なため、少ない数を作るならば普通に縫った方が安い場合が多いです。

 

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ソールにはどんな素材がある?

 

スニーカーのソールに使う素材にはゴムやウレタン、EVAなどがあります。

高級紳士靴では天然皮革をソールに使うこともあり、野球やサッカー、ゴルフのスパイクシューズではナイロンやTPUなども使われています。

 

地面で擦れる部分なので、摩耗しづらく耐久性が必要です。

 

そしてアウトソールだけものと、ミッドソールとアウトソールを貼り合わせたものがあり、それぞれ異なる特徴と機能を有しています。

 

 

合成ゴム

耐久性が必要なアウトソールによく使われているのが、合成ゴム素材です。

 

耐久性や耐水性があるため、スニーカーで多く使われています。

硬さや重さ、屈曲性などゴムの種類や配合によってさまざまです。

室内競技ではグリップしやすく、瞬発力を発揮できる配合を工夫した合成ゴムを用いることが一般的です。

 

アウトドアには滑りにくい配合のものや、意匠性を持たせたゴム製のVIBRAMソールなどが人気です。

 

岡畑興産
合成ゴムのソールを作るために独自の金型を作ることが一般的です。ソールの凸凹意匠はデザイン性だけではなく、グリップや屈曲に大きく影響するのでじっくり開発することが望ましいです。できたサンプルソールでの試履きも重要で、時間が無い場合、金型投資ができない場合はあらかじめご相談ください。

 

 

天然ゴム

クレープソールと呼ばれる天然ゴムを使っているスニーカーも見かけることがあるでしょう。

天然のゴムなので環境配慮に適しています。

 

ただ、暑さで柔らかくなりすぎて、ベタベタしてしまうこともあり、夏のアスファルトに

貼り付いたり、地面のゴミを吸い付けて取れなくなるという悲しいデメリットがあります。

 

 

EVA

EVAとはエチレン酢酸ビニル共重合樹脂の略称で、用途が広く優れた熱可塑性合成樹脂のひとつ。

ミッドソールによく使われている素材です。

柔軟性とクッション性があるため、歩いたり運動したりするときの衝撃を吸収する機能が期待でします。

 

アウトソールではラバーと比べて軽いため、お年寄りや子供、赤ちゃん用のスニーカーなどに使われることが多いです。

摩耗性が劣るので、ソールが減りやすい傾向があります。

 

EVAなどの合成樹脂については樹脂加工とはどんな加工?合成樹脂の種類や活用方法もご紹介!も参考にしてみてくださいね!

 

 

ウレタン

ウレタンは合成ゴムより軽量で、EVAより耐久性があります。

スニーカーのソールにはあまり使われませんが、婦人用のコンフォートシューズなどには使われることがあります。

成形性がよく意匠が綺麗に再現できる特徴があります。

 

 

ナイロン・TPU

熱可塑性樹脂である、ナイロンとTPU。

一般的なスニーカーではなく、サッカー、野球、ゴルフなどの競技靴ソール用の素材です。

弾性があり、しっかりと地面をつかんでパフォーマンスをアシストする機能があります。

 

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アッパーやソールの素材を知って靴選びの参考に!

ざっくりと分けて、足を覆う部分であるアッパーと地面と接地している部分であるソールが、スニーカーの基本構造。

アッパーは優しく足を覆うこと、耐久性などが求められます。

 

アッパーには多種多様な素材が使われており、天然皮革(レザー)、人工皮革、化繊メッシュ材、TPUフイルムなど、用途やデザインによってさまざま。

一方ソールには、ゴムやウレタン、EVAなどがあります。

 

ちょっとした豆知識ですが、ショップでうんちくを語って店員さんをびびらせてみましょう!

 

今回は、アッパーとソールの素材についてご紹介しましたが、「スニーカーの構造をチェック!各部の名称や役割を詳しくご紹介」ではスニーカー全体の構造も解説していますよ!

興味を持ってくれた方は、ぜひこちらも覗いてみてくださいね。

 

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